バイヤー向けガイド · 繊維長

紡績用カシミヤの繊維長

繊維長は、そのカシミヤロットに適した紡績方式と糸の均整度を左右します。梳毛紡績ではコーミングで短繊維が除かれるため、より長く均一な繊維が必要です。紡毛紡績はカードのみでコーミングを行わないため、短めの繊維も使えます。数値は一つではなく、平均繊維長・短繊維率・繊維長のばらつきをご確認ください。

紡毛か梳毛か:繊維長が重要な理由

梳毛工程では、繊維をカード、ギル、コーミングにかけます。短繊維、ネップ、植物性夾雑物はノイルとして除かれ、残った長い繊維がトップになります。紡毛工程はカードのみでコーミングを行わないため、短めの繊維でも加工でき、ふくらみと毛羽のある糸になります。そのためコームドトップは長めのロットから作られ、平均値と同じくらい繊維長の均一性が重要になります。

整毛カシミヤの繊維長の測り方

中国国家規格 GB 18267-2013 は、整毛カシミヤについて手並べ繊維長図から求める3つの繊維長指標を定めています。

  • 平均繊維長(mm):手並べ繊維長図の加重平均。等級コードにも含まれ、コード DW54362 のロットは平均繊維長36 mmです。
  • 短繊維率(%):15 mm以下の繊維の本数割合。
  • 繊維長変動係数(%):繊維長のばらつきの程度。

短繊維率は、ロットの平均繊維長に応じて等級付けされます。

ロットの平均繊維長短繊維率 A級短繊維率 B級
40 mm超≤ 6%≤ 8%
30–40 mm≤ 10%≤ 14%
30 mm未満≤ 15%≤ 19%

繊維長変動係数は50%以下がA級、54%以下がB級で、B級を超えるとC級です。

トップ:オートゥールとバルブ

コームドトップの繊維長は、通常アルメーター(IWTO-17)で測定します。繊維断面で加重した平均繊維長のオートゥール(Hauteur)と、質量で加重した平均繊維長のバルブ(Barbe)が得られます。アルメーターは繊維を半弛緩状態で測るため、手並べ法の繊維長とそのまま比較することはできません。オファーを比べる際は、同じ指標同士で比較してください。

整毛後の繊維を長くする要因

整毛(デヘアリング)は繊維を短くします。原毛カシミヤの加工に関する研究(McGregor & Butler、Textile Research Journal、2008年)では、白色であること、原毛が長いこと、繊維の曲率(クリンプ)が大きいこと、植物性夾雑物が少ないこと、フェルト化がないことが、効率的な整毛と長い整毛カシミヤに結び付くと報告されています。つまり繊維長の一部は、ロットが整毛ラインに入る前の原毛段階で決まります。

仕様書に記載すべき項目

  • 目標平均繊維長と下限(例:「36 mm、34 mmを下回らないこと」)。
  • 短繊維率(15 mm以下)の上限。
  • 工程が影響を受ける場合は、繊維長変動係数の上限。
  • トップの場合:アルメーターで測定したオートゥールとそのCV。
  • 試験方法と試験機関(当社のロットデータと貴社の確認を同じ基準にするため)。

当社の代表的な整毛ロットの平均繊維長は34–40 mmです。トップのオートゥールはロットごとに試験報告書に記載します。繊維長の仕様を送る、またはトップのサンプルを依頼する。

出典

  1. GB 18267 Cashmere (山羊绒) — hand-arranged length method and table 6
  2. GB 18267-2013 on China's national standards platform
  3. Woolwise (AWI) — Overview of early stage processing: worsted and woollen systems
  4. Woolwise (AWI) — Wool combing
  5. Woolwise — The measurement of Hauteur (H) and CVH
  6. IWTO Technology & Standards Committee — Metrology of the Almeter
  7. McGregor & Butler (2008), The effects of cashmere attributes on the efficiency of dehairing and dehaired cashmere length, Textile Research Journal

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